アリアの覚書

Twitterに投げるには長いことを書きます

好きなSF 使用問題

相応のネタバレを含みますが自己責任でご覧ください。そこまで致命的な(というのは面白みがひどく減衰してしまうような)ものはないと思います。

 

1.ウィジャボードオーバーロードの母星NGS549672が示されるオカルティックなシーンもあるなど固すぎなくて丁度いい、原題を「Childhood’s End」というアーサー・C・クラークの小説は何?

2.第1話におけるパークのパンフレットを取り出すシーンは、道具を操る器用さという人間の特質を説明なしに示しているという意味で瞠目すべきものがある、2017年1月から放送されたヤオヨロズ制作のテレビアニメは何?

3.幼少期のデイジーを演じたエル・ファニングの碧眼が個人的に印象深い、老人ホームという死に近い場所から物語が始まるのは象徴的に感じられる、老いて生まれ、成長するにつれて若返る主人公の数奇な人生が描かれるブラッド・ピット主演、デヴィッド・フィッチャー監督の映画は何?

4.1972年の映画版ではハリーが液体酸素を飲んで自殺を試みるシーンがちゃんと取り上げられており結構グロい、海に覆われた惑星の上空にあるステーションにて、「客」の出現によって精神を蝕まれるクリス・ケルヴィンを主人公とするスタニスワフ・レムの小説は何?

5.【黒丸尚クイズ!次の文章の《》でくくられた部分の読みを答えてください】
「心配すんなよ、《没入》すりゃ、ここにいるんじゃないんだ。どこでも同じさ」

6.「手を繋ぐ」というささやかな願いを持っている割にキスで自我を取り戻すのはどうなのと思った、ゴミにまみれた地球でゴミを積み上げる作業に勤しむロボットを主人公とするピクサー製作のアニメーション映画は何?

7.2019年に発生した「大災禍(ザ・メイルストロム)」をきっかけとして高度に医療が発達した社会が築かれたという設定の、記述の枠組にも意識的で、ETMLなる感情をマークアップする言語を用いているという形式も特徴的な伊藤計劃の小説は何?

8.冒頭で言及される映画はヴィクトル・エリセの『ミツバチのささやき』で、全体を通じて『白鯨』をはじめとする多くの作品のパッチワーク的構造が取られており、間宮潤堂やアリス・ウォンといった登場人物のあり方には作者自身の態度も強く反映されていると思われる、第38回日本SF大賞を受賞した短編集の表題作である飛浩隆の小説は何?

9.地球に戻ると単に打ち上げに失敗していたことになっていたが、カメラの録画時間だけが証拠として残るラストが美しい、SETIに取り組む研究者エリーを主人公とする、カール・セーガンの小説を原作としたロバート・ゼメキス監督の映画は何?

10.2030年1月の「ロケットの夏」から、2057年1月を舞台とし、水面に映る自らの姿をみつめるラストシーンが劇的な「百万年ピクニック」までの短編の集積によってある惑星をめぐる人類の興亡を綴った、レイ・ブラッドベリの小説は何?

11.エリンギという白色の生命体によって地球中の兵器が回収されており、緩やかな地球の終焉も予感される、重層的な都市の廃墟をケッテンクラートに乗ってさまようチトとユーリを主人公とする、昨年(2018年)1月まで「くらげパンチ」で連載されていたつくみずの漫画は何?

12.塔を建てていたら天蓋に到達してしまう「バビロンの塔」と、顔の美醜を認識できなくなる技術が開発された「顔の美醜について——ドキュメンタリー」の最初と最後に収録されている2編が個人的には印象深い、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によって『メッセージ』として映画化された表題作が特に有名なテッド・チャンの短編集は何?

13.サム・ラウリーの夢に対する病的なこだわりがよく解らず、それを措いてもよく解らないが面白い、情報管理がひどく行き届いたディストピア的未来を描くテリー・ギリアム監督の映画は何?

14.複数の肉体を渡り歩いて生きる男を主人公とする「貸金庫」に始まり、子供がほしいあまり4歳で死ぬ擬似的な赤子のキットに手を染める男を主人公とする「キューティ」、脳の情報のバックアップコピーが普及した世界を舞台とする「ぼくになることを」、そして幼少期に体験した“奇跡”の真実を知り主人公が愕然とする表題作など多彩な短編が収められた、山岸真編/訳のグレッグ・イーガンの日本版オリジナル短編集は何?

15.【黒丸尚クイズ!次の文の《》でくくられた部分の読みを答えてください】
「ちょいとおかしな件で《凝り性》なのさ」

16.CIAとか核戦争とか言う割には牧歌的なトーンで物語が続く、ウィスコンシン州の片田舎で異星人の星間移動の中継地を管理する不老の男イーノック・ウォレスを主人公とするクリフォード・D・シマックの小説は何?

17.「時空のおっさん」や「きさらぎ駅」といったネットロアが題材となっており、懐かしいので割とそれだけで面白い、現実世界の裏側にあるもう一つの世界を探索する紙越空魚と仁科鳥子を主人公とする宮澤伊織の小説シリーズは何?

18.「没文」や「栽培文」などそうでもない話もあるものの、基本的に文章作成支援装置「ワーカム」をめぐる短編からなる、1995年の第16回日本SF大賞の受賞作である神林長平の連作短編は何?

19.上空を蜘蛛のような生き物が支配しているという設定は『最後にして最初のアイドル』への影響を感じさせないこともない、食肉植物によって地球が覆われた世界を舞台に、アミガサダケを頭に寄生させて賢くなった少年グレンの冒険を描くブライアン・W・オールディスの小説は何?

20.単行本は、「黄色い本」と呼ばれる『Self-Reference ENGINE』に対してかはわからないが「ピンクの本」と呼ばれる、”巨大花嫁”が出てきて生々しい「Gernsback Intersection」や、数学的構造体”レフラー球”の解説が長々しい表題作など、理解可能性という意味では極北である円城塔の”恋愛小説集”は何?

21.2012年にはウォシャウスキー姉妹とトム・ティクヴァによって映画化され、172分もある割には展開がスピーディで結構見るのが大変であるが、そもそもの問題として原作が長いというのはある、未来の章における文体実験も面白い、1849年から2321年に渡る6つの時代の異なる物語が並行的に語られるデイヴィッド・ミッチェルの小説は何?

22.ユートピアのような星に到着するも、エツィフに収容されたウエフとビーを助けるために惑星プリュクに戻るシーンがいい話っぽい、「キュー」と「クー」でコミュニケーションが成り立つディストピア的な異星を舞台とするゲオルギー・ダネリヤ監督の映画は何?

23.2巻の表紙で悠有が着ている浴衣の柄はハヤカワ文庫版『ゲイルズバーグの春を愛す』の表紙絵が元になっているそうだが、それのみならず作中で様々なSFへの言及があって衒学的である、辺里市にある喫茶店夏への扉」を主な舞台として、未来へ「跳ぶ」能力を持つ悠有をめぐるごたごたなどが描かれる新城カズマの小説は何?

24.有限の命をもつ「ももちゃん」や「ミラ」との出会いが強烈な対比を生む、冒頭で自らの名前たる円周率を砂浜に刻む「π」と、読書に耽る弟「マッキ」の不死の姉弟を主人公とする、施川ユウキの漫画は何?

25.【黒丸尚クイズ!次の文章の《》でくくられた部分の読みを答えてください】
「とにかく、ここに《使い勝手良好》な中国製氷破り(アイスブレーカ)がある」

26.基本的に喫茶店で変な考え事やら会話などが展開されるだけの「犀が通る」や、バカSFっぽい「イグノラムス・イグノラビムス」、エモい「内在天文学」など読んでいて心地よい短編が多く収録されている、2015年に単行本が出た円城塔の短編集は何?

27.前半の長々しい時間逆行通信の理論的背景の説明はいかにも作者らしく、かつそれが後半でしっかり効いてくるのも同様に作者らしい、60秒の過去にメッセージを送ることができる通信機械をめぐる色々を描いたJ・P・ホーガンの小説は何?

28.ラストシーンで再登場する、おそらくは自らの意思で視力を失ったピンクの姿に考えさせられるものがある、目と耳の不自由な人々が自らのために築き上げたコミューンを舞台とするジョン・ヴァーリイの中編は何?

29.電子書籍版では『アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション』の体験記『星の光の向こう側』が収録されており、かなり暑苦しいが笑える、中国南部に居住する、一生のほとんどをVRゴーグルを装着したまま過ごす少数民族の姿を描いた柴田勝家の2018年星雲賞短編部門受賞作は何?

30.【邦訳】続く部分では「真実とは想像力の所産である」ことがその理由であると語られている、アーシュラ・K・ル=グィンの小説『闇の左手』の書き出しは何?


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解答
1.『(地球)幼年期の終わり
2.『けものフレンズ
3.『ベンジャミン・バトン 数奇な人生
4.『ソラリス』(映画の監督は無論タルコフスキー)
5.ジャック・イン
6.『ウォーリー』
7.『ハーモニー』(最近は百合SFとして読まれすぎているきらいがある)
8.『自生の夢』
9.『コンタクト』
10.『火星年代記
11.『少女終末旅行
12.『あなたの人生の物語
13.『未来世紀ブラジル
14.『祈りの海』(表題作の設定が『凪のあすから』に似てる……)
15.アーティスト
16.『中継ステーション』
17.『裏世界ピクニック』
18.『言壷』
19.『地球の長い午後』(ナウシカに影響大らしい)
20.『Boy’s Surface
21.『クラウド・アトラス
22.『不思議惑星キン・ザ・ザ
23.『サマー/タイム/トラベラー』
24.『銀河の死なない子供たちへ』
25.ユーザー・フレンドリイ
26.『シャッフル航法』
27.『未来からのホットライン』(シュタゲの元ネタらしい、父親に貸したきり返ってこない)
28.『残像』(日本では『逆行の夏』に収録)
29.『雲南省スー族におけるVR技術の使用例』
30.私はこの報告書を物語のようにしたためよう。(I’ll make my report as if I told story,)