アリアの覚書

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哲学者カルト使用問題

1 [1568-1639] ベルナルディーノ・テレジオの感覚的経験論に基づき、熱と冷という2つの原理によって自然現象を説明することを試みたイタリアの哲学者で、理想都市国家を描き、ユートピア論の先駆ともいわれる主著『太陽の都』で知られるのは誰?

2 [1592-1655] 死後の1658年に出版された大著『哲学集成』ではキリスト教的解釈に基づいてエピクロスの思想を説いており、17世紀後半に多くのエピキュリアンを生み出すきっかけを作っているフランスの哲学者で、懐疑主義の立場からデカルトの『省察』に対する「第5反論」を書き、彼と論争を繰り広げたのは誰?

3 [1668-1744] 1708年にナポリ大学で行った講演でデカルト主知主義を批判し、彼の「コギト」に対し「ファーレ(つくる)」を説いたイタリアの哲学者で、1720年の『普遍法』を経て書かれ、新時代の歴史主義を打ち立てた著書『新しい学』を残したのは誰?

4 [1694-1746] シャフツベリーの名付けた「道徳感覚 moral sense」という概念を展開させてその定着に尽力し、18世紀の道徳哲学における感情主義の代表者とみなされたイギリスの哲学者で、主著に『情念論、道徳感覚についての例解』『美と徳の観念の起源』があり、またベンサムが後に使用した「最大多数の最大幸福」という言葉を初めて述べたとされるのは誰?

5 [1714-1762] 『形而上学』といった著書の幾つかは、その論述の簡潔さが好まれたためにカントによって教科書として用いられたというドイツの哲学者で、認識論を上位と下位に弁別して上位に論理学を位置付け『論理学講義』を書き、さらに空白であった下位認識論を埋めるものとして「美学」を創始したことから「美学の父」といわれるのは誰?

6 [1757-1823] フィヒテやバルディリの影響を受けてしばしば自身の哲学観を転回したため「風になびく葦」と揶揄されたドイツの哲学者で、「意識律」という根本命題のもとで知の体系を構築せんとする「根元哲学」を説いてカント哲学の基礎づけを行い、ドイツ観念論の方向性を示したのは誰?

7 [1766-1824] 生前には『習慣論』や『思惟の分析』といった僅かな著作しか出版されなかった、コンディヤック主義のもとでその思索を深めたフランスの哲学者で、自我に現象する肉体を「相対的抵抗」および感覚の場として捉えたことや、幸福と精神的生に関する考察で知られ、フランス・スピリチュアリスムの祖とも目されるのは誰?

8 [1781-1848] 数学者として名をあげたものの、哲学の面ではフッサールの『論理学研究』において「古今最大の論理学者の1人」と呼ばれるまで長らく埋もれていたチェコの数学者・哲学者で、当時支配的であったドイツ観念論の主観主義に抵抗し、数学的な体系に基づく論理学を構想した著書『知識学』を残したのは誰?

9 [1848-1915] 自然科学のような「法則定立学」に対し、歴史学や哲学は「個性記述学」であるとしてこれらを峻別している、ルドルフ・ロッツェに学び、「妥当」の概念に基づく価値哲学を提唱したドイツの哲学者で、ハイデルベルク大学においてハインリヒ・リッカートを指導し、新カント学派の一派である西南ドイツ学派の創始者となったのは誰?

10 [1864-1936] 初期の『生粋主義をめぐって』では、歴史に持続を与える作用として「内-歴史 intra-historia」という概念を提出しているスペインの哲学者で、セーレン・キェルケゴールの影響を強く受け、スペインを再生する「不滅への渇望」を一貫したテーマとして抱える2つの主著『ドン・キホーテとサンチョの生涯』および『生の悲劇的感情』で後世のスペイン哲学に甚大な影響をもたらしたのは誰?

11 [1866-1925] ヘーゲル研究から出発し、『ヘーゲル弁証法の研究』『宗教のドグマ』『存在の本性』といった著作を残したイギリスの哲学者で、特に、時間を変化の伴う系列として捉え、その概念の矛盾を指摘した著書『時間の非実在性』が有名なのは誰?

12 [1873-1958] 倫理的直覚主義を基礎づけ、20世紀英米倫理学に広範な影響をもたらした『倫理学原理』や、理想的功利主義を確立した『倫理学』を残すなど倫理学の分野でも盛んに活動したイギリスの哲学者で、1903年、後に自ら編集に携わった雑誌「マインド」に発表した『観念論の論駁』と題する論文は、新実在論・批判的実在論の嚆矢とされるのは誰?

13 [1874-1948] ロシア革命後、「精神文化のための自由アカデミー」でドストエフスキーに関するセミナーを行っていたが国外追放され、以降はパリで「宗教哲学アカデミー」を主宰して文筆活動につとめたロシアの哲学者で、自由な愛を希求する神の求愛と、「創造されざる根源的自由」を巡る人間の悲劇の問題を取り扱った独自のキリスト教神秘主義で知られるのは誰?

14 [1875-1944] ジョルダーノ・ブルーノに関する研究を行うなど哲学史に対する貢献でも知られる、主著に『芸術哲学』や『純粋行為としての精神の一般理論』があるイタリアの哲学者で、現実を純粋行為として捉える「行為的観念論」と呼ばれる哲学を打ち立て、ベネデット・クローチェとともに20世紀前半のイタリア現代思想を代表する存在であるのは誰?

15 [1885-1971] 人間の行為を「全体性」の中で捉える彼の哲学はモーリス・メルロー=ポンティに多大な影響を与え、その門下生は「ブダペスト学派」をなしたハンガリーマルクス主義思想家で、ハンガリー動乱の体験の理論化を試みて執筆され、「人間の顔をしたマルクス主義」の先駆として新左翼にも影響を与えた主著『歴史と階級意識』で名高いのは誰?

16 [1886-1965] 主著に『組織神学』や『新しき存在』がある、20世紀の神学者としてはカール・バルトと双璧をなすドイツの神学者で、神は存在の深みであり信仰とは究極の関心であると説き、相関的関係に基づく哲学的神学を提唱したのは誰?

17 [1889-1973] ベルクソンに影響を受け、自ら「新ソクラテス主義」と呼ぶキリスト教実存主義を説いたフランスの哲学者で、主著に『形而上学的日記』『存在と所有』があり、ドイツのハルトマンやハイデガーと共に1920年代の存在論の復興の先駆者とされるのは誰?

18 [1893-1970] ルヴウ大学でトワロドウスキに学んだ後ゲッティンゲン大学に渡った、彼の哲学は1960年代にハンス・ヤウスらによって提唱された「受容美学」に大きな影響をもたらしているポーランドの哲学者で、文学作品を「声音形像」「意義統一」「呈示された対象性」「図式化された象面」の四層からなる重層構造として分析した主著『文学的芸術作品』によって現象学の新たな地平を切り開いたのは誰?

19 [1904-1995] 生前に残した著作は少ないが、『正常と病理』『反射概念の形成』が二大主著と呼ばれるフランスの科学哲学者で、ガストン・バシュラールの後継者として特に生命科学分野での認識論の実践に取り組み、バシュラールルイ・アルチュセールに影響をもらたしたように、ミシェル・フーコーにそのエピステモロジーが広範な影響をもたらしたのは誰?

20 [1905-1982] 資本主義のみが道徳的な政治思想であると説き、現代のリバタリアニズム運動における理論的支柱ともなっているアメリカ合衆国の作家・思想家で、自らの思想を「オブジェクティビズム」と定義し、この思想を表現した小説『水源』および『肩をすくめるアトラス』で知られるのは誰?

21 [1919-1983] 『サバルタンは語ることができるか』で知られるガヤトリ・スピヴァクや作家の水村美苗の師にあたるベルギー出身のアメリカ合衆国の哲学者で、主著に『読むことのアレゴリー』『盲目と洞察』があり、またイェール学派の中心人物としてアメリカにジャック・デリダ脱構築を紹介して一大ムーブメントを巻き起こしたのは誰?

22 [1922-1974] 1969年にはカール・ポパーの後任としてロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの論理学教授に就任し死ぬまでその職にあった、数学の哲学においても『数学的発見の論理』といった著書を残したハンガリーの哲学者で、1965年にポパーとトマス・クーンの間で行われたコロキウムをアラン・マスグレーヴと共に『批判と知識の成長』としてまとめ、その中で科学を「固い核 hard core」と「防御帯 protective belt」の集まりからなる理論系列として捉える「科学的リサーチプログラム」を提唱したのは誰?

23 [1922-1997] 1948年にはクロード・ルフォールやジャン・フランソワ・リオタールと共に「社会主義か野蛮か」誌を発刊しているギリシャ出身のフランスの哲学者で、後に「社会の創造的創出」論や「マグマとしての存在」論に発展した、近代思想を想像力の所産として捉え、マルクス主義はこの想像力を欠いているために限界をもつという「イマジネール論」を生み出したのは誰?

24 [1922-2017] 哲学の歴史的関心の変遷を、存在論、意識哲学、言語哲学の三段階として捉え、現代の哲学のために英米プラグマティズムと大陸哲学を橋渡しすることを目指したドイツの哲学者で、チャールズ・サンダース・パース記号論に影響を受けて、コミュニケーションを「超越論的語用論」の立場から解明することを試み、これを基盤とした「哲学の転換」を唱えたのは誰?

25 [1929-] 近代の自由主義個人主義に対し、トミズムを基盤とした徳の伝統を重視しコミュニタリアニズムの代表的論客となっているアメリカ合衆国の哲学者で、続編の『誰の正義? いかなる合理性?』につながり、歴史的相対主義を排して倫理学を理解することを試みた主著『美德なき時代』によって知られるのは誰?

26 [1932-2014] 1960年から「ニュー・レフト・レビュー」誌の編集に携わり、ロラン・バルトやアントニオ・グラムシの思想を吸収した、記号論においては「エンコーディング/デコーディング」モデルを提出しているジャマイカ出身のイギリスの哲学者で、1964年、ディック・ヘブディジと共にバーミンガム大学に「現代文化研究センター Centre for Contemporary Cultural Studies」を開き、これが「カルチュラル・スタディーズ」という言葉の起源となったのは誰?

27 [1932-2018] フェリックス・ガタリと共に自由FM放送局「ラジオ・トマト」を開局し、そのガタリには「ドゥルーズと並ぶ最もラディカルな知性」と称されたフランスの哲学者で、『速度と政治』や『情報化爆弾』などの一連の著作の中で、現代のテクノロジーと情報消費のあり方に関する「速度学 dromology」を提唱したのは誰?

28 [1937-] 政治哲学においてはアントニオ・ネグリと共に現代的なマルクス主義の代表者であり、精神分析の分野ではジャック・ラカンに関するセミナーを開催、その他にも戯曲、小説、俳優業など広範な分野で活動するモロッコ出身のフランスの哲学者で、特に思弁的概念と数学的形式性との統一を図り、「存在論とは数学である」と説いた大著『存在と出来事』で知られるのは誰?

29 [1940-] 論文『真理論概説』では「基盤なき真理」の概念を提出して嘘つきのパラドックスをめぐる論議に貢献しているアメリカ合衆国の哲学者で、規則のパラドックスについて論じた『ウィトゲンシュタインパラドックス』や、異なる固有名が同一物を指すという様態について「意義 Sinn」を導入して説明した『名指しと必然性』などの著作を著しているのは誰?

30 [1950-2009] 『ジェンダー・トラブル』のジュディス・バトラーと共にクィア論の代表的理論家とみなされているアメリカ合衆国の思想家で、主著に、ホモソーシャルの概念を論じた『男同士の絆』や、ニーチェ、ワイルド、プルーストなどの読解を通じて異性愛主義の姿を明らかにした『クローゼットの認識論』があるのは誰?

 

1 トマソ・カンパネッラ Tommaso Campanella

2 ピエール・ガッサンディ Pierre Gassendi

3 ジャンバッティスタ・ヴィーコ Giambattista Vico

4 フランシス・ハッチソン Francis Hutcheson

5 アレクサンダー・ゴットリープ・バウムガルテン Alexander Gottlieb Baumgarten

6 カール・レオンハルト・ラインホルト Karl Leonhard Reinhold

7 メーヌ・ド・ビラン Maine de Biran

8 ベルナルト・ボルツァーノ Bernard Bolzano

9 ヴィルヘルム・ヴィンデルバント Wilhelm Windelband

10 ミゲル・デ・ウナムーノ Miguel de Unamuno

11 ジョン・マクタガート John McTaggart

12 ジョージ・エドワード・ムーア George Edward Moore

13 ニコライ・ベルジャーエフ Nikolai Berdyaev

14 ジョヴァンニ・ジェンティーレ Giovanni Gentile

15 ルカーチ・ジェルジュ Lukács György

16 パウルティリッヒ Paul Tillich

17 ガブリエル・マルセル Gabriel Marcel

18 ローマン・インガルデン Roman Ingarden

19 ジョルジュ・カンギレム Georges Canguilhem

20 アイン・ランド Ayn Rand

21 ポール・ド・マン Paul de Man

22 ラカトシュ・イムレ Lakatos Imre

23 コルネリュウス・カストリアディス Cornelius Castoriadis

24 カール=オットー・アーペル Karl-Otto Apel

25 アラスデア・マッキンタイア Alasdair MacIntyre

26 スチュアート・ホール Stuart Hall

27 ポール・ヴィリリオ Paul Virilio

28 アラン・バディウ Alain Badiou

29 ソール・クリプキ Saul Kripke

30 イヴ・セジウィック Eve Sedgwick

 

ヴィーコバウムガルテンボルツァーノ、ウナムーノ、マクタガートルカーチ、ランド、ラカトシュ、マッキンタイア、クリプキセジウィックあたりは覚えて損がないののかなと思います。ポール・ド・マン、スチュアート・ホールは今後是非出てほしい。ジェンティーレ、カンギレムはわたしの好み(覚える意味はある人です)。

学術みんはやの文化が青みんはやと同じくらい広がると喜ばしいと思い、おこがましくもその一契機となることを目指して問題を作りました。みなさん是非よろしくお願いします。